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院長日記

食物を薬とせよ。 ヒポクラテス

武本 重毅

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約2400年前のヒポクラテスはすでに「病気を治すのは薬ではなく、食べ物である」ことを看破していた。

 以下に述べるのは米国の話として目をとおしてください。
「とりわけ若い人たちの間に肥満と糖尿病が蔓延していることは、『将来国民の健康を守ることが経済的に成り立たなくなる』との予測を生み、『今の子供達は親よりも長生きできなくなるかもしれない』という。
 この暗黒のシナリオの主役を務めるのは食品産業であり、その利益を追求し続ける人たちです。食品業界は広告宣伝とマーケティングに毎年何十億ドルもつぎ込んで、『乳製品、牛肉、豚肉、鶏肉、卵を食べましょう』と、甘い言葉で誘惑しています。
 こうした絶え間ないPR攻撃によって、わが身を守る術を持っていない一般の人たちは『食べなければいけない』と思い込まされたものを食べさらに太り、病気になっています。
 こうした病気で苦しむ人たちを、いったい誰が守ってくれるのでしょうか。
 政府は守ってくれません。米国農務省は米国の食品産業の代弁者にすぎません。
 保険業界も守ってくれません。病気の人に保険を売って儲けているからです。
 製薬業界も守ってはくれません。慢性の病気の人に向けた薬を売って、毎年莫大な利益を得ているからです。
 病院も守ってはくれません。病院がやっていけるのは、病人がいるからです。
 医療関係者も守ってはくれません。医師や看護師は、栄養学やライフスタイルの改善について実は何も学んでいないからです。薬を処方するなどの専門的な立場を行使することで、多額の報酬を受けてもいるからです。
(真柄俊一 食は現代医療を超えた)

 

 日本でも沖縄でおこったことには衝撃を受けました。私が大学院生だった25年ほど前には世界的な長寿の県だったのに、その後はズルズルと平均寿命が下がり、生活習慣病による死亡率・罹患率が全国でもワースト10に入ったのでした。沖縄の人々は知っています、食生活の変化が影響したことを。

 私の勤務する聚楽内科クリニックでは、会員制人間ドック、職場健診、特定健診、学校健診、予防接種、かかりつけ医としての癌患者共同診療(フォロー)などでみなさまの健康をサポートしています。治療に関しては、院内では熱中症患者に必要な輸液、アレルギー症状を抑える強力ネオミノファーゲンC、ED男性の生活を助ける内服薬、更年期障害をもつ女性の生活を助ける人由来プラセンタ注射くらいしか常備しておらず、他の治療薬は院外処方の形をとっています。困ったときに相談にのり、良い専門医を紹介し、セカンドオピニオンを提供できる、、そんな『未病』のための医療を目指しています。

Author:

武本 重毅

聚楽内科クリニックの院長、医学博士。