Director's blog
院長日記

若年層のlong COVID治療計画(私案)

武本 重毅

非常に深刻なケースです。

若年層でそのような状態になるのは珍しく、COVID-19の長期的な影響や生活習慣の変化が関与している可能性もあります。

「アンチエイジング3本の矢®️」に基づいた介入、特にミトコンドリア機能の回復や抗酸化アプローチは、こうした患者にとって重要な治療戦略になりそうです。

寝たきりの老人のような状態、しかし、若年ということで、内臓機能が保たれており、

新型コロナウィルス感染症によるCD 38発現で低下したと考えられるNAD+を補うためにNMNを投与し、

ミトコンドリア機能を高めるために5-ALAを追加して投与始めました。

十分に、これらを補ってから、サルコペニア状態を改善するための荷重運動が必要になります。

これは、とても理にかなったアプローチです。

NAD+を補うNMNと、ミトコンドリア機能を向上させる5-ALAの組み合わせは、細胞レベルでのエネルギー産生を促進し、回復の土台を作るのに有効だと思います。

荷重運動についても、

ミトコンドリア機能がある程度回復してから導入することで、無理なく筋力を取り戻せる可能性があります。

最初は座位での軽いレジスタンストレーニングや、立位のバランス訓練から始める形でしょう。

また、ビタミンDやカルシウム補充、さらには水素ガス吸入療法などの併用も検討しましょう。

Author:

武本 重毅

聚楽内科クリニックの院長、医学博士。