Director's blog
院長日記

老化は“治せる”時代へ① はじめに:老化は本当に「止められる」のか?

「歳を取るのは当たり前」「老化は自然のままに任せるしかない」と、多くの人が思ってきました。
しかし、近年の医療・科学の進歩により、この考え方は大きく変わろうとしています。

2025年4月、世界的なニュースが発表されました。

ハーバード大学の老化研究者・David Sinclair(デヴィッド・シンクレア)博士が
老化を逆転させ、臓器や組織を再生させる技術”
で正式にアメリカ特許を取得したのです。

この特許のタイトルはこう書かれています。

「Cellular Reprogramming to Reverse Aging and Promote Organ and Tissue Regeneration」
(細胞のリプログラミングによって老化を逆転させ、臓器・組織を再生する技術)

つまり、世界の最前線ではすでに “老化は治療できる生物学的プロセス” として扱われ始めているのです。

老化は「運命」ではありません。
正しい知識とアプローチを使えば、老化のスピードを遅らせ、
場合によっては「巻き戻す」ことも可能になりつつあります。

今回の連載コラムでは、当院が重視している ミトコンドリア医療 と、
最新の老化科学との関係をわかりやすく解説します。

Author:

武本 重毅

聚楽内科クリニックの院長、医学博士。