【第5回】 なぜ若くても発症し、再発を繰り返すのか? ― 年齢ではなく「細胞の老化」という考え方 ―
円形脱毛症について、よくこんな声を聞きます。
「まだ若いのに、なぜ自分が?」
「年配の病気だと思っていました」
確かに、一般的に「老化」という言葉は、
年齢を重ねたあとに起こるもの、という印象があります。
しかし医学の世界では、
老化=年齢そのものではない
という考え方が広がってきました。
重要なのは、
実年齢ではなく「細胞の状態」です。
私たちの体の細胞は、
・睡眠不足
・慢性的な疲労
・強いストレス
・栄養の偏り
・炎症が続く状態
こうした影響を受けると、
年齢に関係なく早く弱ってしまうことがあります。
特に影響を受けやすいのが、
前回までお話ししてきた
毛根の細胞と、その中のミトコンドリアです。
ミトコンドリアは、
細胞のエネルギーを生み出す重要な存在ですが、
とても繊細でもあります。
負担が続くと、
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エネルギーを作りにくくなる
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回復力が落ちる
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ダメージを受けやすくなる
こうした変化が起こります。
これが、いわば「細胞レベルの老化」です。
すると毛根は、
見た目の年齢とは関係なく、
免疫にとって“弱く、反応しやすい状態”になります。
その結果、
ストレスや体調不良をきっかけに、
円形脱毛症が
繰り返し起こりやすくなってしまいます。
ここで大切なのは、
「若いから大丈夫」「年齢のせいだから仕方ない」
どちらも正しくない、ということです。
再発を防ぐために本当に必要なのは、
年齢を見ることではなく、
毛根の細胞が“元気に働ける環境”を取り戻すことです。
次回はいよいよ最終回です。
「再発しにくい体をつくる」という新しい考え方について、
これまでのお話をまとめていきます。

