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院長日記

ニュートン式超図解 最強に面白い!! 確率 (今野紀雄 監修)

武本 重毅

私は、勉強を始めるようになってから、算数・数学の類はかなり好きでした。しかし今思えば、確率の部分は苦手だったようです。何とか試験に通ればいいやというレベルでした。

 そして、この本を読んでみると、わたしが何故これまでの人生において、いくつかの選択を間違って色々なことを経験してしまったのか、その理由が分かるような気がします。前回の推薦図書「10-10-10」の中にも記載したように、「ほとんどの人が同じように、本能的直感には強烈なひらめきを放つ瞬間があると考えています。しかし、一旦選んだら後戻りできないような重大な選択をする場合、この直感を智恵として信頼することはできません」ということであり、実際に計算してみると確率は直感とは異なることがあるのです。

 本書では、例えば、じゃんけんで勝つ確率、くじ引きであたる確率からはじまり、宝くじの当選確率や天気予報の的中率、地震の発生確率まで、わかりやすく説明してくれています。

 また、医師であり、数学、物理学、天文学に精通したジローラモ・カルダノ(1501~1576)が、ギャンブル好きで、確率論の発展に貢献したというはなしは面白いと思いました。彼は、1545年に出版した著書「アルス・マグナ」の中で、1572年にラファエル・ボンベリが定義した「虚数」、その概念をすでに登場させていたそうです。

Author:

武本 重毅

聚楽内科クリニックの院長、医学博士。