昨日につづいてハーブのお話:コカ・コーラの名前の意味をご存知ですか?
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以前、別のある本の中に
ある薬局の裏庭の三脚炉にかけた粗末な釜から
「秘密の処方」により
つくられた飲み物が…
世界に類をみない巨万の富をもたらした
大成功例として
紹介されているのを
読んだことがあります。
それはビジネス書でしたので
「秘密の処方」が生まれ
売買され
引き継がれたという話でした。
今日ご紹介する本は
この世界中で
最も固く秘密が守られてきた飲み物
「コカ・コーラ」
誕生から繁栄の物語です。
その当時…
農村部では
医者不足のため
売薬に頼らざるを得ませんでした。
売薬は
食べすぎや
栄養不良の
症状を緩和するために
よく利用されていたそうです。
いまの日本の状況に似ているような気がするのは、わたしだけでしょうか…
そのような状況の中…
ジョン・ペンバートン博士は
「完璧な薬」を探し求めていました。
彼はただの田舎漢方医にとどまらない
はるかに幅広い知識をもっていました。
そして
1860年代後半から実験を始め
地元で集めた薬草を原料とした
独自の売薬をつくり出していました。
1870年代後半
ペンバートンは
「健康を維持するばかりでなく
非常な高齢まで寿命を延ばし
精神的、肉体的労働を
驚異的なまでに可能とする」
コカの葉
に注目するようになります。
さらに1880年代の半ばには
コラの実
の記事があらゆる医薬雑誌に掲載され
二日酔いの薬や
興奮剤として
もてはやされていました。
そこで彼は
最初
「フレンチ・ワイン・コカ」
という
「純粋なぶどう酒に
ペルーのエリトロクシロン・コカ
アフリカのコラの実
などの薬効エキスを
溶かしたもの」
を売り出し
その販売はきわめて好調でした。
ところが
「フレンチ・ワイン・コカ」
が大ブームになろうとしていたまさにそのとき
禁酒運動が始まります。
ペンバートンは
躍起になって
ワイン・コカの処方を変更しようと試みます。
そして遂に
コカとコラの実でつくった
新しい
「私の禁酒用飲み物」
が完成したのです。
この99%が砂糖水にすぎない炭酸飲料は
消化不良に効くと言われ
疲れを癒し
頭痛を治す
とうたわれました。
今や熊本でも
商店街アーケードを歩けば歩くだけ目にする
ドラッグストア(薬局)
当時のアメリカ
そのドラッグストアのカウンター
で飲む一般的飲み物として
幅広く販売された
最初の商品が
「コカ・コーラ」でした。
なぜなら
ローマ時代から健康によいとされていた
天然の炭酸入りミネラルウォーター
それより安い値段で
清涼飲料兼薬として
売られたからです。
最初は
禁酒用の飲み物兼薬として
神経強壮薬として
の効能をおもてに出しましたが
その後は
「おいしく、さわやか!
軽やかに!
元気はつらつ!」と
日本の製品でもよく耳にするキャッチフレーズで
一般の人々に広まっていったようです。
なお…
コカインと聞くと…
最近の日本における
色々なできごとを
思い出してしまいますが
コカ・コーラの場合は…
コカの葉から
コカインを除去して
成分を抽出していたため
コカインは
ごく微量にすら
検出されなかったそうです。
余談ですが…
この本を読んでみて
当時のアメリカ社会
その背景が
現代から近未来に向かう
日本の経済状態
貧富格差
社会構造
と
似かよっているような気がしました。
わたしが「完璧な薬」を研究し
つくったら
売れるかもしれません。