昨日の院長日記で

ミトコンドリアの機能異常が、ミトコンドリア病のみならず老化を基盤とするさまざまな疾患に関連しており

多くの神経変性疾患や代謝関連疾患、老化において

しばしばミトコンドリアの機能低下やミトコンドリア由来の酸化ストレス増加と関係していることを書きました。

 

ミトコンドリアの酸化代謝産物は反応性が高く不安定な酸素であり

多くの分子を酸化して活性酸素種(ROS) を形成します。

ROSは，その酸化作用により生体に悪影響をもたらします。
（1）DNAなどの核酸に損傷を与えるため，発がんの原因となります。
（2）血管壁に損傷を与え，動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞の原因となります。
（3）染色体のテロメアに損傷を与え、老化が促進され、寿命の短縮につながります。
（4）角膜を構成するタンパク質が損傷を受けて変性することにより、角膜が混濁し、白内障になります。
（5）皮膚細胞の褐色顆粒を増加させ、シミの原因となります。

ROSおよび脂質過酸化生成物は

ゲノムDNAとミトコンドリアDNAの両方に影響を及ぼし

さまざまな種類のDNA損傷を引き起こす可能性があります。

酸化的DNA損傷は

老化、加齢に関連した病気、がんの主要な原因となります。

 

そして老化や病気の原因には

活性酸素種「ヒドロキシルラジカル」（・OH）が関係していることが明らかになりました。

主にミトコンドリアで生成される・OH を除去できれば

老化と病気は克服される可能性があります。

そのミトコンドリアに浸透し

•OH を除去することができる唯一無二の分子

それが水素(H2) です。

体内のH2は病気の予防と回復に機能することがわかってきました。