子曰く、甯武子(ねいぶし)、邦(くに)に道あれば則(すなわ)ち知(ち)、邦(くに)に道なければ則(すなわ)ち愚(ぐ)、その知には及ぶべきなり、その愚(ぐ)には及ぶべからざるなり。 論語【公冶長篇】
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甯武子(ねいぶし)は衛(えい)の文公と成公の両王に仕えた人である。分公は有道の君子で、その時代は政治が行き届いた世だったので、甯武子は自分の才知を発揮して君主をたすけ政治を行い、知者として尊敬された。
成公の世になると無道の暗黒時代となり、ついに国が倒れてしまった。甯武子はこうなると、才知を隠して愚人のようにふるまい、時とともに流れて災いをさけた。
(渋沢栄一「論語」の読み方、竹内均編・解説)
色々な環境や状況に合わせて、カメレオンのように自分の色を変え、その時その時代に適合していく能力は身につけておいた方がよいと思う。