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院長日記

ヘムとポルフィリン 4:COVID-19物語その② パンデミック

武本 重毅

新型コロナ感染症(COVID-19)の症状ならびに病態などの情報が世界中から寄せられ

このウイルス感染による重症化リスクが明らかになりました。

 

このウイルスは

まさに世界中の国々(特に先進国)で増加している高齢者

便利で裕福な生活にどっぷり漬かったより若い世代(生活習慣の問題

そして、もちろん血液透析や臓器移植を必要とする(した)人など治療中の患者さん・妊婦さん達を

標的にしたのでした。

一方、このパンデミックの少し前から、

医学のある領域は目覚ましい進歩を遂げていました。

それがアンチエイジング医学です。

いつの間にか(私が気づいていなかった)老化のメカニズムが解明されていたのです。

デビッド・A・シンクレア博士が執筆した「ライフ・スパン」に描いているように

今やライト兄弟が飛行機を飛ばして見せる段階まで来ていました。

そして飛行機が実際に目の前で飛んだことにより人々の考えは大転換したのでした。

同じことがパンデミックの中で進行していました。

私がそうであったように

世界中の科学者、医学者、富裕層が自分を実験台にして、

多くの人々がNMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)を摂取するなど新しい治療概念を実践しているのです。

 

これまでの人類の歴史を振り返ると

百年、数百年のサイクルで人類を襲ったパンデミックの後

時間差はあるものの、帝国の繁栄と没落、荘園制度の崩壊、宗教戦争、ルネサンス、世界大戦など大きな出来事がありました。

今回は、労働人口不足、運転手不足、高齢化が進む世界で、対面からリモートへの変化、IT活用、自動運転、バーチャル、AI(人工知能)などなど

様々な変化が既に起こっており、私たちが取り組んでいるアンチエイジング医療もその一つと考えています。

 

541年東ローマ帝国でのペスト流行

14世紀モンゴル軍の移動によるペスト大流行

15世紀の天然痘によるアステカ帝国ならびにインカ帝国の没落

そして近年では、百年前のスペイン風邪

現代医学の進歩によりパンデミックにならなかった

HIV/AIDS(エイズ)

SARSとMARS(コロナウイルスによる重症呼吸器疾患)

を、その教訓を忘れてはなりません。

 

Author:

武本 重毅

聚楽内科クリニックの院長、医学博士。