がん細胞はなぜミトコンドリアを“送り込む”のか ⑥
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第6章 総括:ミトコンドリアは“がん免疫の中枢”である
冨樫博士らの研究は、
がん細胞が周囲を代謝的・構造的に支配する仕組みを、
ミトコンドリアという視点から体系的に解き明かした。
- がんは線維芽細胞をミトコンドリアで“支配”し、TMEを再設計する
- がんはT細胞にミトコンドリアを“送り込み”、内部から免疫を破壊する
- mtDNA変異は免疫疲弊を誘導し、ICI治療成績に直結する
- USP30は新たな治療標的である
- ミトコンドリアの健康が免疫の健康を決める
この研究は、
がんを「免疫の病」とだけ捉える時代から、
“ミトコンドリアの病”として理解する時代へ
医学を一段進めるものである。

