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クリニックからのお知らせ
🌙【身体の月齢コラム Special】 2025年11月19日 蠍座新月の前夜に
― 月齢28.6が教えてくれる「静かな再生」の物語 ―
今日の月齢は 28.6。
新月の直前、もっとも月が細く、もっとも夜空が静まる時期です。
月は今、蠍座のエリアにあり、明日の午後に蠍座で新月を迎えます。
満月で大きく輝いていた光は、日を追うごとにそぎ落とされ、
スーパームーンの力強さも、いまはすっかり影を潜めています。
その光の減少はまるで呼吸の“吐く息”のように、
不要なものを外へ外へと押し出しているかのようです。
月が欠けていくこの時期、
身体も心も、自然と「手放すモード」へ入ります。
そして蠍座新月の前夜にある今日は、
その手放しの総仕上げを行う、非常に繊細で特別な時間です。
この記事では、
“蠍座新月の前夜”という唯一無二のタイミングが、
私たちの心と身体にもたらす深い変化を丁寧に紐解きます。
◆ 月齢28.6――「余白」と「静けさ」の極みにある日
月齢28.6は、月が完全に“ゼロ”へ戻る直前の状態です。
この時期は、古代では「新しいサイクルへの扉の前」であるとされ、
農耕・儀式・医療のタイミングにも影響を及ぼすと信じられてきました。
現代の科学は、
「月の満ち欠けが人間の行動や睡眠に影響する」という説を
完全に肯定しているわけではありません。
しかし、心拍変動(HRV)、メラトニン分泌、情動リズムなど
月齢と身体が関係することを示唆する研究は確実に蓄積しつつあります。
特に“欠けていく月”は、以下のような内的変化を引き起こしやすいと考えられています。
- 深部体温が下がりやすい
- 副交感神経が優位になりやすい
- 睡眠の質が上がる
- 腸や骨盤領域の働きが整いやすい
- 感情処理が進み、静かな内省が深まる
身体が自然と静けさに向かう流れに入っているのです。
◆ 蠍座が司る“深層世界”へ意識が向かうとき
蠍座は、12星座の中で最も深い場所を扱う星座と言われます。
それは、
・魂の深部
・感情の奥底
・隠れた真実
・心の傷と光
・無意識の領域
・絆、信頼、変容
といった、人の生き方の核心に近いテーマです。
つまり、蠍座新月の前夜である今日は、
心が自然と「深い場所」へ向かう日と言えます。
普段は見ないふりをしていた感情、
蓋をしていた本音、
喉の奥に引っ掛かったままの思い、
そして本来の自分の“形”。
そういったものが、
少しずつ静かに浮かび上がってきます。
これは決して不安定なことではなく、
変容の直前に必ず訪れる自然なプロセスです。
◆ 蠍座は「サナギのエネルギー」を象徴する
蠍座の変容は、
表面的な“改善”ではなく、
本質からの再生です。
芋虫が、地面を這う存在から
誰にも予測できない美しい蝶に変わるプロセス。
その間には、「サナギ」という静謐な時期が存在します。
サナギは、外から見れば“止まっているように”見えます。
しかしその内側では、
細胞レベルで劇的な作り替えが進んでいます。
今日のあなたも同じです。
表面上は“何も起きていない”ように見えても、
内側では、
新しい自分が生まれるための準備が静かに進んでいる。
蠍座新月の前夜とは、
まさに“サナギの内側で起きている変容”そのものなのです。
◆ 変わりたいのに変われない――それは正常な反応
「変わりたい」
「でも怖い」
「踏み出したいけれど、不安が先に来る」
その感覚は、弱さではありません。
脳には
“現状維持バイアス”という仕組みがあり、
変化よりも安定を選ぼうとします。
しかし蠍座新月の前後は、
この“脳の抵抗”が弱まりやすい時期です。
なぜなら、
・副交感神経が優位
・深層心理にアクセスしやすい
・直感が鋭くなる
・感情整理が進む
・身体が“緩む”
など、心理的・身体的に
変化を受け入れやすい状態になりやすいからです。
「変わる」とは、
勢いで一歩踏み出すだけではなく、
身体と心が“受け入れる準備”を整えることでもあります。
今日の静けさは、
まさにその“準備が整いつつあるサイン”です。
◆ 身体の月齢から見た「今日の整え方」
蠍座の月 × 月齢28.6 × 新月前夜
この三つが重なる日は、年間でも数回しかありません。
今日おすすめの過ごし方は次の通りです。
- ① 5〜10分の「静かな時間」をつくる
呼吸が深まり、内側の声が聞こえやすくなります。
- ② 「手放したいもの」をひとつだけ紙に書く
行動、感情、思考、人間関係…何でも構いません。
書いた瞬間、脳は「手放しのスイッチ」を入れ始めます。
- ③ 骨盤まわりを温める
蠍座が司るのは骨盤・腸・生殖器。
この領域を温めると、自律神経の安定につながります。
- ④ ぬるめの入浴で副交感神経をONに
今日の“整えるエネルギー”に調和します。
- ⑤ 深い深呼吸(腹式呼吸)を10回
身体の緊張をほどき、
明日の新月への「余白」をつくります。
◆ 明日の蠍座新月が開く、新しい物語へ
蠍座新月は、
“深い再生”を象徴する新月です。
あなたが長い間抱えていたテーマ、
ずっと変えたいと思っていたこと、
ふと心の底で引っ掛かっていた違和感――
そうしたものが、
新しい形で生まれ変わるタイミングに差しかかっています。
そして今日という前夜は、
その“始まりの直前にある静かな美しい時間”です。
心が揺らぐ人も、
逆に落ち着きすぎるほど静かに感じる人も、
どちらもすべて正常です。
身体も心も、
蠍座新月の再生を受け入れる準備をしているからです。
どうか焦らず、
何かを無理に動かそうとせず、
今日の静けさを味わうように、
ゆっくりと過ごしてみてください。
再生は、
外側ではなく、
いつも――
あなたの内側から始まります。
明日の蠍座新月が、
あなたの新しい物語の“最初の一頁”となりますように。

