【第1回】 円形脱毛症はなぜ「繰り返す」のでしょうか? ― 薬で治っても、また抜けてしまう理由 ―
円形脱毛症は、ある日突然、髪が円形に抜けてしまう病気です。
皮膚科で「自己免疫の病気です」と説明を受け、ステロイド治療や免疫を抑える薬でいったん改善した――
それでも、
-
数か月後にまた同じ場所が抜けた
-
別の場所に新しくできた
-
ストレスがかかると再発する
こうした経験をされた方は、決して少なくありません。
ここで、多くの方が疑問に思います。
「免疫の治療をしたのに、なぜまた繰り返すのだろう?」
従来、円形脱毛症は
「免疫が誤って毛根を攻撃する自己免疫疾患」と説明されてきました。
確かに、免疫が関与していることは事実です。
しかし――
免疫だけでは、再発をうまく説明できないことも分かってきました。
たとえば、
-
免疫の薬でいったん治る
-
それでも、また同じことが起きる
-
特に、強いストレスや体調不良をきっかけに再発しやすい
これは、
「免疫がずっと悪いから」
だけでは説明がつきません。
近年の研究から見えてきたのは、
円形脱毛症は「免疫の病気」である前に、
“毛根の細胞が弱ってしまう状態”が先に起きている可能性です。
つまり、
免疫は“最初の原因”ではなく、
弱った毛根に反応している結果なのかもしれない、という考え方です。
例えるなら、
火災報知器(免疫)が鳴る前に、
建物の中(細胞)が傷んでいた――
そんなイメージです。
では、
毛根の細胞はなぜ弱ってしまうのか?
なぜストレスが関係するのか?
若い人でも起こるのはなぜなのか?
次回は、
「本来、毛根は免疫から守られているはずだった」
というお話から、
この疑問を一つずつ解きほぐしていきます。

