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院長日記

【第6回|最終回】 「再発しにくい体をつくる」という考え方 ― 免疫を抑える前に、細胞を守る ―

武本 重毅

ここまで、円形脱毛症について

「免疫の病気」という見方だけでは説明しきれない側面を、

少しずつお話ししてきました。

振り返ってみると、

円形脱毛症では――

  • ストレスや疲労がきっかけになり

  • 毛根の細胞が弱り

  • その結果、免疫が反応してしまう

という流れが見えてきます。

つまり、

免疫は“最初の原因”ではなく、

弱った細胞に反応している存在
なのです。

この視点に立つと、

治療の考え方も自然と変わってきます。

これまでの医療では、

炎症を抑え、免疫の働きを弱めることで

症状を落ち着かせる治療が中心でした。

それ自体は、今もとても大切な選択肢です。

しかし――

免疫だけを抑えても、

毛根の細胞が弱ったままでは、

同じことが繰り返されてしまう


可能性があります。

そこで重要になるのが、

「再発しにくい体をつくる」という発想です。

それは、特別なことではありません。

  • 細胞のエネルギーを支える

  • 回復しやすい環境を整える

  • ストレスや疲労に耐えられる状態を保つ

こうした積み重ねが、

毛根を“守られた状態”に戻していきます。

毛根が元気を取り戻せば、

免疫が過剰に反応する必要もなくなります。

結果として、

円形脱毛症

再発リスクを下げることにつながる
のです。

円形脱毛症は、

「一生つき合わなければならない病気」

ではありません。

体の声に耳を傾け、

細胞の環境を整えていくことで、

再発しにくい状態を目指すことは十分に可能です。

この連載が、

ご自身の体を責めるためではなく、

体を理解し、大切にするきっかけになれば幸いです。

Author:

武本 重毅

聚楽内科クリニックの院長、医学博士。