Director's blog
院長日記

あなたの体は、応答できる状態にありますか?

武本 重毅

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NMNは本当に「効く」のか——。

この問いに対して、私の答えはシンプルです。

「効かない」のではなく、「効けない状態」がある。

NMNは体内でNAD⁺へと変換され、細胞修復(cellular repair)を支える重要な分子です。

しかし、修復というプロセスは単独では成立しません。そこには必ず「エネルギー」が必要です。

そのエネルギーを担っているのが、ミトコンドリアです。

もしミトコンドリアの機能が低下していれば、いくらNMNによってNAD⁺が増えても、修復のシグナルは行き場を失います。

つまり、「No energy → no repair」という状態に陥るのです。

ここで重要なのは、

NMNは“能力(capacity)を作るものではない”という点です。

NMNはあくまで、すでに存在する回復力に依存する分子なのです。

この視点は、従来の「分子を補えば改善する」という発想から一歩進み、

「身体がその分子に応答できる状態かどうか」を問う、いわば“設計医療”への転換を意味します。

これからのアンチエイジング医療において重要なのは、

「何を摂るか」ではなく、

「その介入に応答できる身体の状態かどうか」です。

NMNを考えるとき、まず問うべきは一つ。

あなたの体は、応答できる状態にありますか?

Author:

武本 重毅

聚楽内科クリニックの院長、医学博士。