Director's blog
院長日記

後悔しない超選択術 メンタリストDaiGo

武本 重毅

来年で還暦を迎えるにあたり、これまでの人生における数々の私の選択は正しかったのか?という疑問がわいてきました。そして手に取ったのがこの本です。

 まず、「人生は選択の連続である。人は1日に約70個、人生を左右する選択をしていると言われています」という言葉で読者を引き込んでいきます。そして、「正しい選択」は存在せず、「後悔しない選択」をするようにと説きます。他の選択肢を選んだ場合どうなるかは誰にもわからない以上、私たちにできるのは「後悔しない選択」をすることだけだということです。

 次に、「後悔しない選択」を効率的に選択する力を伸ばすために自分の意思決定スタイルを知り、自分の結果の受け止め方の傾向をつかむことにより「後悔しない選択」をする第一歩となるそうです。これによると、驚くべきことに私は、全人口に占める割合が1%程度といわれる、ストレスのない人生を送ることができる「高レベルのサティスファイザー」ということになります。これも約60年にわたる自分の歩みの中で構築されてきたものであり、その後半30年、特にここ10年あまりのさまざまな出来事が私を変えたのかもしれません。しかし逆に、これまで非常に多くの一般の人々がしないような選択をしてきたと思いますが、これも私が「高レベルのサティスファイザー」だったからできたことなのだと納得してしまいました。これから本当は「合理的に選択」する「促進系マキシマイザー」を目指す必要があるらしいのですが。

 選択を誤らせる「バイアス」の存在について丁寧に説明してあり、「バイアス」を避けるためのトレーニング方法についても記載されています。その中で、いかに「客観性」をもち続けることができるかがキーとなるそうです。私の場合、職業がら仕事中は、あるいはプライベートにおいても、他人のことを考え世話することが多くなってしまいます。加えて外国人と付きあうことが多いため、その相手の背景、外国語や外国のマナー、宗教のことにまで情報収集することになります。このことは、自然と「バイアス」の影響を最小限にすることにつながっているのかもしれないと思いました。

Author:

武本 重毅

聚楽内科クリニックの院長、医学博士。