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院長日記

NMN文献その1「NMNで高齢男性の運動機能が改善」:超高齢化社会の課題“サルコペニア”の予防効果に期待

武本 重毅

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2022年も11月となり

めっきり秋らしくなりました。

読書の秋ということで

NMNとアンチエイジング治療に関する

有望な科学論文を紹介していきたいと思います。

 

まず第1回目は

今年、英国科学誌「NPJ Aging」に掲載された論文です。

 

東京大学医学部附属病院 糖尿病・代謝内科の

五十嵐正樹助教

中川佳子医師

三浦雅臣医師

山内敏正教授の研究グループは

健常な高齢男性を被験者として

ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD+)の前駆体である

ニコチンアミドモノヌクレオチド(NMN)を経口摂取した場合に

筋力低下を始めとした老化現象に与える影響について調べました。

 

健常な高齢男性に

1日あたり250mgのNMN

12週間経口摂取すると

NAD+および関連代謝物の血中濃度が上昇し

歩行速度

握力などの

運動機能が改善することを明らかにしました。

さらに

NMNの経口摂取により

聴力の改善傾向がみられることも分かりました。

 

日本が直面している超高齢化社会では

サルコペニアの予防が大きな課題とされています。

今回の研究結果から

NMNの経口摂取による

サルコペニアの予防効果が期待され

今後、健康寿命の延伸へ寄与するものと考えられます。

Author:

武本 重毅

聚楽内科クリニックの院長、医学博士。