Director's blog
院長日記

NMN 点滴療法 アンケート調査と NAD+値測定の結果

武本 重毅

高齢化社会が進み

老後を健康に過ごしたいという潜在的なニーズが高まる中

医療機関に於いても

未病の健常者を対象とした健康増進のための療法を提供することが

喫緊の課題となってきています。

 

老化研究の進展にともなって

様々な老化現象の一因として

加齢に伴う

補酵素 NAD (ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)不足が注目を浴びており

健康増進を推進する一部医療機関に於いては

NAD+ 前駆体である β NMN (ニコチンアミドモノヌクレオチド、以下 NMN ”という)の

点滴処方やサプリメント処方が実施されています。

 

本研究では、

NMN 点滴療法がどのように実施されているかについて

実施医療機関に対するアンケート調査を行い

その結果を分析、考察すると共に

NMN 点滴前後の NAD+ 値を血漿で測定しました。

 

株式会社細胞治療技術研究所と

同志社大学生命医 科学研究科の

共同研究です。

 

NMN点滴を診療メニューとして実施している医療機関に対し

質問項目を書面にて送付し、アンケート調査を実施しました。

2022年5月20日に発送

2022年7月22日に集計

有効回答数は62医療機関(聚楽内科クリニックを含む)でした。

 

NMN点滴療法の顧客対象

NMN点滴については、

40 歳以上の老いを実感する年代中心で

健志向の強い方が受診している様子がうかがわれました。

 

NMN点滴療法の顧客反応

NMN点滴を受けた顧客の感想について

医療機関毎の印象として回答を得たものをまとめました。

おおむね顧客の満足度は高い方であり

医療機関としても意義を感じている様子がうかがわれました。

 

NMN点滴の安全性

NMN点滴を受けた顧客を観察して

医師が気付いた副作用等について

回答を得たものをまとめました。

一部点滴特有の血管痛を始め

個人差はあるものの重篤な副作用は見られず

安全に実施されている様子がうかがわれました。

 

 

NMN点滴による NAD+

NMN点滴については

加齢に伴う補酵素 NAD+ 不足を補うという目的で

実施されていることが多いようです。

NMN 点滴直前、 1, 2, 3, 6 時間後の

NAD+ 値を血漿で測定したところ

点滴後に上昇を確認しました。

 

医療機関では

健常人の健康増進に対するニーズに応えるために

NMN 点滴を導入し

顧客の満足度を獲得していることが明らかとなりました。

Author:

武本 重毅

聚楽内科クリニックの院長、医学博士。