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院長日記

ナドプラ(NAD+)生活をはじめましょう NAD+産生(合成)その3:ナイアシン③

武本 重毅

ナイアシンが欠乏すると

皮膚、粘膜や消化管、神経系に影響が出ます。

口角炎、食欲不振、不安感などの軽い症状や

細胞のエネルギーが不足することで倦怠感を感じることもあります。

欠乏症としてはペラグラという皮膚病が知られており

日光に当たりやすい顔や手足が赤くなり

カサカサになるなどの炎症が起こります。

悪化すると胃腸障害や下痢頭痛・うつ・認知症などの神経障害も生じ

子供の場合は成長障害が起こります。

中南米ではナイアシンを含む食品の摂取が少ない上に

主食のとうもろこしにもトリプトファンが少ないため

現在もペラグラがみられます。

日本では、現在の食生活から考えるとナイアシン不足の心配はありませんが

アルコール依存症の場合は欠乏症が出ることがあります。

それは、十分に食事をとらず大量にお酒を飲む

ナイアシンが不足するためです。

食欲減退口角炎不安感などの軽い欠乏症がみられることがあります。

日常の食生活の中で

ナイアシンの摂りすぎによって健康の害が現れることはほとんどありません。

ナイアシンを大量に摂取した場合には

皮膚が炎症を起こしてかゆくなりヒリヒリすることがあります。

しかしこれは一時的なもので健康上の悪影響はありません。

さらに悪化すると

嘔吐や下痢、便秘などの消化器症状

肝機能低下、劇症肝炎などの肝臓障害が生じます。

Author:

武本 重毅

聚楽内科クリニックの院長、医学博士。