Director's blog
院長日記

未病を可視化する試み

武本 重毅

東京大学の合原一幸先生たちが実に面白いことをはじめています。

私たちがアンチエイジング医療に取り組みようになり、その中で最も心がけていること

「未病」の状態を日常診療の中で捉え

何らかの症状があれば発病を抑え

発病していれば病気の進行を抑えるということです。

しかし、それは臨床という専門的な領域で捉えられてきたことであり、専門家は経験に基づいて「未病」の見立てができますが、誰もが同様の見立てができるようには標準化されていませんでした。

そこで、今、未病を評価するために不可欠な定義をつくるために

揺らぎの状態」を「未病の状態」と考え、科学的に定量化するための研究が行われています。

内閣府は「ムーンショット型研究開発制度」という超大型研究を推進しています。このムーンショット研究は10の目標から成り、柔軟な発想に重点をおいた研究開発プロジェクトが勢ぞろいしており、その中のムーンショット目標2で掲げられているのが2050年までに、超早期に疾患の予測・予防をすることができる社会の実現」です。

未病研究はこのムーンショット目標2で遂行されており、「未病の科学的な定義」数式で表そうとしています

詳細につきましては、内閣府ホームページ(https://www8.cao.go.jp/cstp/moonshot/index.html)などを御覧になってみてください。

Author:

武本 重毅

聚楽内科クリニックの院長、医学博士。