高齢者施設内での熱中症に注意:未病の状態で治す
本日いつもかかりつけの百寿者(101歳)さんが意識もうろうの状態で来院されました。
最近ご存知のように、ほとんど毎日、熱中症アラートが出ています。特に熊本のように湿度の高い地域では注意が必要です。
熱中症患者のおよそ半数は65歳以上の高齢者です。
高齢者は暑さや水分不足に対する感覚機能やからだの調整機能も低下しています。
喉の渇きや暑さに対する感覚機能が低下していれば、いつの間にか脱水症が進行しています。
体温調節が上手くできないので、身体の中に熱がこもっていきます。特に湿度が高い状態では発汗による体温調節もはたらきません。
降圧薬を内服していれば、血圧調節機能も障害されてしまいます。
わたしの患者さんは、トイレに行こうとして部屋で座り込んでしまったそうです。
来院時、意識もうろうとした状態で、頻脈と体温上昇を認めましたので、すぐに輸液を開始しました。すると、みるみるうちに元気になり、またいつもの饒舌な状態に回復したのでした。
今回もまた未病の状態で先手を打つことができました。