ヘムとポルフィリン 7:ポルフィリン症の思い出
35年余り前、熊本大学病院第二内科に入局し
血液内科医として研修を始めた頃、
ポルフィリン症についても明らか
まだ医師になりたての私には、そのような余裕はなく、
ただただ確定診断にたどり着くことができない自分が情けなかったのです。
このため、
それから35年が経ち
わたしはアンチエイジング3本の矢®️を提唱しアンチエイジング
実は、その第3の矢:5-
ご参考までにポルフィリン症について(難病センターホームページより引用)
1.概要
ヘム代謝系に関わる8つの酵素のいずれかの活性低下により、ポルフィリン体あるいはその前駆体が蓄積することによって発症する、まれな遺伝性疾患である。現在、9つの病型に分けられる。病態の大部分が不明であり、根治療法がない。各病型間で症状にオーバーラップがあり、診断が非常に難しく、確定診断には遺伝子診断が重要である。
2.原因
遺伝子変異の関与は確実であるが、病態についてはかなりの部分が未解明である。
3.症状
光線過敏(日焼け、熱傷様症状)、消化器症状(激烈な腹痛、下痢、便秘、嘔吐、肝不全)、神経症状(痙攣、麻痺、意識障害)が主である。一度発症すれば、これらの症状は生涯続く。
4.治療法
光線防御、近年、急性症状に対してヘミン投与などの対症療法を行うことができるようになった。また、RNA干渉治療薬ギボシランが使用できるようになった。
5.予後
全身熱傷様症状、消化器症状、神経症状を起こすと予後不良である。肝不全例では肝移植が必要になる。
○ 要件の判定に必要な事項
1. 患者数(令和元年度医療費受給者証保持者数)
100人未満
2. 発病の機構
不明(遺伝子変異の関与が示唆される。)
3. 効果的な治療方法
未確立
4. 長期の療養
必要
5. 診断基準
あり(研究班作成の診断基準あり。)
6. 重症度分類
研究班作成の重症度分類を用い、重症を対象とする。