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クリニックからのお知らせ
糖尿病は「血糖の病気」ではなかった ― ミトコンドリアから見えてきた新しい治療の考え方
糖尿病治療というと、多くの方は
「血糖値を下げること」「食べ過ぎを防ぐこと」
を思い浮かべるかもしれません。
実際、現在の医療では
食欲を抑える薬や、余分な糖を体の外に出す薬、
不足したインスリンを補う治療が広く使われています。
これらは、糖尿病治療において非常に重要な役割を果たしています。
しかし近年、こんな声を耳にすることが増えてきました。
「数値は良くなったのに、体はあまり元気にならない」
「疲れやすさやだるさが残る」
「治療は続いているのに、回復している感じがしない」
この違和感の背景にあるのが、
ミトコンドリアという存在です。
ミトコンドリアは、細胞の中でエネルギーを作る“発電所”。
筋肉を動かす、脳を働かせる、脂肪を燃やす、血糖を処理する――
これらすべては、ミトコンドリアがきちんと働いてこそ成り立ちます。
糖尿病は、単にインスリンや血糖の問題ではなく、
エネルギーをうまく作れなくなった状態として捉えることができます。
血糖値は、その結果として表に現れている一つの指標にすぎません。
今回の図では、中心にミトコンドリアが描かれています。
これは「治療の主役は血糖そのものではなく、
エネルギーを生み出す仕組みである」という考え方を表しています。
一方、図の外側には、現在使われている治療薬が配置されています。
これらは決して不要なものではなく、
食べ過ぎを抑えたり、余った糖を処理したりする
大切な“サポート役”です。
ただし、エネルギーの土台が弱ったままでは、
いくら外側から整えても、体は本当の意味で楽になりません。
これからの糖尿病治療で大切なのは、
「抑える」「下げる」だけでなく、
本来の流れを取り戻すこと。
血糖値の先にある、
“体がきちんとエネルギーを使えているか”
という視点が、これからの健康を支えていきます。
このことに関して、本日より「院長日記」で連載コラムを開始します。

