水素医療は、新しい時代へ
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水素, アンチエイジング3本の矢, 水素吸入療法, 回復力
― 山口大学H2TRECが目指す「社会実装」と私が目指す「回復医療」―
近年、水素医学は大きな転換点を迎えています。
2007年、水素分子が生体内で選択的に活性酸素を調節する可能性が報告されて以来、水素医学は基礎研究から臨床研究へと発展してきました。
その後、
心筋梗塞
心肺停止後症候群
虚血再灌流障害
透析
などを対象とした臨床研究が進み、
現在は「社会実装」の段階へ入りつつあります。
2026年に山口大学医学部に設立された
水素トランスレーショナル医療研究センター(H2TREC)は、
水素医学を
「研究室の成果」
にとどめるのではなく、
医療現場へ届けるための拠点として設立されました。
医学・工学・獣医学を融合し、
安全なデバイス開発、
大動物研究、
臨床試験、
さらに社会実装までを一体として推進する、
世界的にも特徴的な研究センターです。
私が水素に魅力を感じた理由
私自身が水素に興味を持ったきっかけは、
「活性酸素を減らす」
という単純な話ではありません。
もっと重要なのは、
虚血再灌流障害
です。
例えば、
- 心筋梗塞
- 脳梗塞
- 心肺停止後蘇生
では、一度血流が途絶えた組織に酸素が再び供給される瞬間、
大量の活性酸素(ROS)が発生し、
細胞、とくにミトコンドリアが障害されます。
水素は、この過剰な酸化ストレスを穏やかに抑えることで、
「細胞の回復力を守る」
可能性が期待されています。
実際、佐野教授らは世界に先駆けて、心肺停止後症候群や心筋梗塞を対象とした臨床研究を進め、水素医療のエビデンス構築を牽引してきました。
最近の研究で分かってきたこと
近年の研究では、
水素は単に
「全身へ大量に広がる」
のではなく、
投与方法によって体内動態が異なることが明らかになってきました。
こうした知見は、
どのような方法で、
どのような疾患に届けるかという
「トランスレーショナル医療」
の重要性を示しています。
私が目指している医療
私は長年、
白血病、
悪性リンパ腫、
造血幹細胞移植
などに携わってきました。
その経験から感じたことがあります。
病気とは、
細胞が障害されることだけではありません。
本当に問題なのは、
細胞が回復できなくなること
です。
その背景には、
慢性炎症、
酸化ストレス、
そしてミトコンドリア機能低下があります。
だから私は現在、
Mitochondrial Recovery Medicine(MRM)
という考え方を提唱しています。
水素は「アンチエイジング3本の矢®」の一つ
私が行っている自由診療は、
NMN
→ 修復シグナル
5-ALA
→ エネルギー産生
水素
→ 酸化ストレス制御
この3つは競合するものではなく、
互いを補完しながら
細胞が本来持つ回復力を支えるためのアプローチです。
この3つを組み合わせた
アンチエイジング3本の矢®
を実践しています。
それぞれ作用機序は異なりますが、
目指している方向は同じです。
「細胞が回復できる環境を整えること」
なのです。
未来へ
水素医療は、
まだ発展途上の分野です。
一方で、
近年は基礎研究だけでなく、
臨床試験や社会実装へ向けた取り組みも着実に進んでいます。
私自身も、
最新のエビデンスを尊重しながら、
水素を含めた
Mitochondrial Recovery Medicine
の可能性を探究し、
患者さん一人ひとりの
「回復力を支える医療」
を実践していきたいと考えています。

