山口大学が挑戦する「水素のある医療環境」
カテゴリー:
2026年に山口大学医学部に設立された
水素トランスレーショナル医療研究センター(H2TREC)は、
水素医学を「研究室の成果」にとどめることなく、
医療現場へ届けるための拠点として設立されました。
医学、工学、獣医学など多分野が連携し、
- 安全なデバイス開発
- 大動物研究
- 臨床試験
- 社会実装
までを一体として推進する、世界的にも特徴的な研究センターです。
そして現在、さらに興味深い取り組みが始まろうとしています。
それは、
山口大学医学部の教職員が、水素吸入を日常的に利用できる環境づくりです。
これは単なる福利厚生ではありません。
医療現場で働くスタッフは、
夜勤、
長時間勤務、
精神的緊張、
睡眠不足、
慢性的なストレスなど、
日々大きな負荷にさらされています。
近年、こうした慢性的なストレスや睡眠不足は、
酸化ストレスや慢性炎症の増加、
免疫機能の変化、
さらには心身の健康にも影響を及ぼすことが知られています。
もし、水素がこうした酸化ストレスや炎症の調節に役立つのであれば、
医療従事者自身の健康を支える新しい職場環境づくりにつながる可能性があります。
もちろん、
現時点では、
「教職員が水素吸入を利用することで疾病予防やストレス軽減が実現する」
と結論づけられる段階ではありません。
しかし、
大学という研究機関が、
研究対象としてだけではなく、自らの医療現場で実践し、その有用性を検証していこうとしていることには、大きな意義があります。
私が期待していること
私は長年、
「病気を治す医療」だけでなく、
「回復できる身体を支える医療」
の重要性を考えてきました。
医療従事者は、
患者さんの健康を支える一方で、
自分自身の健康を後回しにしがちな職業でもあります。
だからこそ、
医療スタッフ自身が健康を維持し、
回復力を保てる環境を整えることは、
患者さんにとっても大きな意味を持つのではないでしょうか。
MITO RISING Perspective
未来の医療は、
患者さんだけを支える医療ではなく、
医療を支える人々の回復力も支える医療
へと進化していく。
山口大学H2TRECの取り組みは、
その新しい時代を象徴する一歩なのかもしれません。
私は今後、このような取り組みからどのような知見が得られるのかを、大きな期待を持って見守っていきたいと思います。

