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院長日記

百寿者研究21報から見えてきた 「長く生きる人」に共通する7つの生物学的原理その④

武本 重毅

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3|免疫は「衰える」のではなく「再編成」される

Immunosenescence → Immune Remodeling

この21報の中でも、とくに重要な発見です。

従来の免疫老化は、

加齢 → 免疫機能低下

という一方向の現象として理解されがちでした。

ところが、100歳、110歳を超えた人々では、それだけでは説明できない現象が起きています。

2026年の研究では、通常は少数しか存在しない

CD4陽性キラーT細胞(CD4 CTL)

が90歳代までは少ない一方、100歳代以降で増加する傾向が示されました。

しかも、その細胞はクローン増殖しているにもかかわらず、典型的な疲弊状態を示さず、多様なサイトカイン応答を残していました。

シチリアの超高齢者でも、NK細胞や特定のTEMRA細胞の増加が報告され、研究者らはこれを単なる免疫機能低下ではなく、長年にわたる抗原刺激に対する

differential adaptation(適応的な変化)

として捉えています。

2026年の免疫老化レビューも、百寿者では免疫老化が一様な低下ではなく、異なる軌道をたどるadaptive remodelingとして現れることを強調しています。

つまり、

Aging ≠ simply decline.

免疫は100年間の感染や炎症を経験しながら、

自分自身をつくり変えている

可能性があります。

Author:

武本 重毅

聚楽内科クリニックの院長、医学博士。