Director's blog
院長日記

2021年を迎えた今、何がおこっているのか

武本 重毅

いま日本で、世界で、何が起こっているのでしょうか。

 

ワクチンを最初に承認した、そしてワクチン開発を推し進めた英国。

そこで毎日5万人の新規感染者が生まれています。

米国でも1日の新規感染者が30万人に達しているのに、ワクチン接種はその数に追いついていません。

そして変異したウィルスが出現してきました。

 

わたしも今回のワクチン開発には疑問に思うことがあります。

これまで他のウイルスに対して、あれだけ世界中で研究していたのに、上手いかなかったんです。

それが今回の新型コロナウイルスに対して短期間に複数のワクチンが認可されました。ちょっと信じられません。

遺伝子ワクチンという新しいタイプのワクチンだからでしょうか。言い換えれば、われわれはこの未知のワクチンに関して何もわかっていないのです。

今回の世界的ワクチン承認は、止むに止まれない見切り発車の感が否めません。

 

わたしがこれまで経験してきた

白血病患者さんや骨髄移植患者さんなど免疫力が低い方への感染予防対策は、

高齢者や重症化リスクを抱えた人々にとっても有効でしょう。

無菌室とはいかないまでも、個室を利用し、他人との非接触を続けることが大事です。

口にする食材に注意し、

イソジンうがい液(ポピドンヨード)で口腔内や喉を清潔に保ち、

環境消毒を徹底して、

上手に感染予防しながら、ウイルス感染がおさまるのを待つことができます。

 

非接触、接触回数を減らすために有効なのは、完全予約制(会員制)のクリニックです。

そして、わたしたちが取り組んでいるオンライン診療でしょう。

 

2018年から世界で4千万人~5千万人の犠牲者を出したといわれるスペイン風邪。

そのワクチンも最初のトライアルから改良を重ね、

今のような安全なものになり、毎年安心して接種できるようになりました。

今回のワクチンに対しても、そういう長い眼で見守る必要があるのかもしれません。

Author:

武本 重毅

聚楽内科クリニックの院長、医学博士。