Director's blog
院長日記

新型コロナウイルス感染症のこれから数年間(予想)

武本 重毅

今年に入り、日本は新型コロナウイルス(COVID-19)感染の第3波に襲われ、再び緊急事態宣言が発令されました。

このウイルスの感染経路は

飛沫感染と接触感染が主であり、空気感染ではありませんが

エアロゾル感染も指摘されています。

このため医療従事者は

マスクやゴーグル、フェイスシールド、ガウンや手袋の着用はもちろん、

重症患者を陰圧室で治療する必要があります。

 

一般市民の生活でも

マスク・手洗い・うがいはもちろん、

外食や旅行も制限され、

「非接触」の生活が基本となりました。

 

これまで人類は幾度も世界的な感染パンデミックを経験しましたが、

それを長い時間をかけて克服してきました。

ある程度の年月が必要なのは、

単に病原体に対する免疫獲得だけで済む問題ではないからです。

結局は治療薬の開発を待たなければなりません。

 

インフルエンザウイルス感染は、

予防接種ではなく

タミフルなど特効薬を使用できるようになって

はじめて感染者や周りの高齢者を感染から守ることができるようになりました。

日本では、

例えば結核のことを思い出してほしい。

結核は空気感染するので

新型コロナウイルスよりも感染力が強いのですが、

変異ウイルスの拡散がはじまっている現在、

いまの様に患者と健常者が一緒に

生活する場所や時間を共有するということ事態が間違っています。

 

極端かもしれませんが、

結核予防法のように

その疾患が個人的にも社会的にも害を及ぼすことを防止し、

もって公共の福祉を増進することを目的とした

法律を制定する必要があるでしょう。

 

都市部から離れたところに

結核病棟や専門病院を建て、

そこに患者を集めるようにする。

 

そうした

もっと厳格な隔離政策により、

一般市民は通常の生活を早く取り戻すことができるのではないでしょうか。

Author:

武本 重毅

聚楽内科クリニックの院長、医学博士。