今年こそインフルエンザウイルスの予防接種をお勧めしています。
その理由として、次の3つを挙げたいと思います。
その一つ目が、この冬に予想されているインフルエンザウイルス感染爆発です。
昨年末からのインフルエンザウイルス感染者があまりにも少なかったことはわれわれを驚かせました。新型コロナ感染対策が功を奏したと考えられています。
しかし、このことが逆にインフルエンザウイルスに対するわれわれの免疫力を低下させてしまいました。小児のRSウイルス感染が今年春に爆発的に増加したのも同じ理由によります。
理由の二つ目は、新型コロナ予防接種が終了していない方でもそれぞれの接種間隔を2週間以上開ければ問題ありません。
それぞれのワクチンは全く異なるもので、誘導する免疫も異なります。
そして三つ目は、この冬に発熱してしまうと、新型コロナ感染なのかインフルエンザウイルス感染なのか区別がつかないということです。
発熱してもまずは新型コロナ感染を疑い、これまでのようにインフルエンザウイルス抗原キットで簡単に検査できるという状況ではなくなりました。
新型コロナワクチンの副反応で発熱した場合でも問題になります。副反応は2日くらいで治りますが、インフルエンザ治療薬は発熱後2日以内に投与を始める必要があります。
このような状況ですので、今年こそは是非インフルエンザウイルス予防接種を受けましょう。