Director's blog
院長日記

看護専門学校のオンライン授業「自己免疫疾患の病態」

武本 重毅

カテゴリー: 

本日は

「免疫反応による組織障害のしくみ」

について講義しました。

 

キーワードとしては

自己と非自己

炎症

サイトカイン

ですが

今回はサイトカインの中の

インターロイキン6を紹介してみることにしましょう。

 

わたし自身も

以前にはサイトカインのシグナル伝達について

研究していたことがあり

大阪大学における

インターロイキン6の研究成果から

多くのことを学ばせていただきました。

特に

わたし自身の研究成果から

STAT3の恒常的活性化について詳しく知りたかったので

炎症腫瘍など

実に幅広い病態にかかわっているインターロイキン6から

目を離すことができませんでした。

 

そんな或る日

患者さんの血清中のインターロイキン6を測定してみようとしていたところ

ある先生から「そんなことしなくてもCRPを検査すればよいよ」と言われ

そんな一般的な検査でよいのだろうかと

疑問に思ったのを覚えています。

 

しかし今では

確かにCRPはインターロイキン6の作用で産生されていることがわかりました。

CRP値が上昇していれば

インターロイキン6の値も(通常は)上昇しているわけです。

 

そうなると

看護学校の教科書の「発熱」のところに

全身性エリテマトーデスでは、炎症の血清学的指標であるC反応性タンパク質(CRP)が上昇しないことが多い。」

と記載されているのは、なぜだろう?

ということになります。

 

考えをめぐらしてみると

なるほど全身性エリテマトーデスの発熱においていは

血液中のインターロイキン6ではなく

他のサイトカインが関わっているのかもしれない

あるいは

血液中ではなく脳脊髄液中でのインターロイキン6値上昇が関わっているのだろう

ということが理解できるわけです。

Author:

武本 重毅

聚楽内科クリニックの院長、医学博士。