Director's blog
院長日記

がんの原因とは③:喫煙、慢性炎症、そして遺伝子異常への対策

武本 重毅

喫煙慢性炎症は、それぞれ細胞レベルでの老化の原因となります。

喫煙者はその外観、つまり皮膚の状態からして老けてしまいます内臓はもちろんのことです。

わたしは学生時代にラグビー部員として相当きつい練習をしながら、しかもタバコを吸い、酒を浴びるように飲むという、今では想像もつかないような生活をしていました。しかし大学院を修了し、当時の喫煙係数で400(最近の厚生労働省指導によれば200以下)をカウントしたのを境に禁煙しました。25年以上前のことです。

このため肺がん(その他のがん)や心筋梗塞など冠動脈疾患のリスクは、理論上は非喫煙者と同じレベルまで低下したはずです。

慢性炎症、そして遺伝子異常に関しては

現在わたしたちのクリニックで取り組んでいるアンチエイジング3本の矢を、自ら用いて予防・治療しています。

まず水素ガス吸入療法により活性酸素種を分解してミトコンドリアの機能を保ちます。

活性酸素種は遺伝子を傷つけ、老化発がんを促進します。

 

次にNMN(ニコチンアミド モノヌクレオチド)のサプリメントと点滴治療で、サーチュインという7種の長寿遺伝子産物を活性化して細胞内・ミトコンドリア内の遺伝子やタンパク異常を修復します。

老化発がんは、炎症細胞が発現しているCD38によりNAD+(ニコチンアミド アデニン ジヌクレオチド)が分解され、そのNAD+レベルが低下することでサーチュインのはたらきが抑制されるためともいわれています。

加えて、エクソソーム点滴により、わたし自身が身体の中にもっている幹細胞の環境を整え血管や神経の再生傷害部位の修復免疫反応の調整をおこなっています。

Author:

武本 重毅

聚楽内科クリニックの院長、医学博士。