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院長日記

水素吸入療法の力 その15:ヒト研究における有効性(炎症)

武本 重毅

他の研究では、炎症と痛みを伴うさまざまな疾患の治療に対する水素(H2)療法が研究されています。

 

発熱および/または痛みを伴う急性紅斑性皮膚疾患の患者4名は、H2を豊富に含む点滴 (500 mL/日、3日間) 注射後に症状が大幅に改善し、再発もありませんでした。

 

間質性膀胱炎/膀胱痛症候群の患者28名に、H2を豊富に含む水またはプラセボ水を8週間投与しました。

H2は患者の11%で膀胱痛スコアの改善に非常に効果的でしたが、改善効果はプラセボと有意な違いはありませんでした。

 

H2は、ミトコンドリア性ミオパシーおよび炎症性ミオパシーの患者にも試験されています。

その結果には、ミトコンドリア性ミオパシー患者のミトコンドリア機能不全および多発性筋炎/皮膚筋炎患者の炎症プロセス改善が含まれていました。

臨床症状の改善は有意ではなかったものの、特定の疾患マーカーの有意な改善が観察されました。

2つの異なる治療方法が実施され、14人の患者が12週間にわたり1日1リットルを飲み、22人の患者が8週間にわたり1日0.5リットルを飲みました。

より少量を投与する治療方法ではそれほど顕著な効果は見られず、H2療法の用量依存的な反応を示しました。

Author:

武本 重毅

聚楽内科クリニックの院長、医学博士。