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聚楽内科クリニック通信 2026年9月号 AGE 66|THE AGE OF RECOVERY 66歳から、回復力を生きてみる

聚楽内科クリニック

8月30日、私は66歳になりました。

医師として長く患者さんを診療し、研究者として免疫、がん、ミトコンドリア、老化について考えてきました。

そして66歳になった今、自分自身に一つの問いを投げかけています。

「人は何歳まで若くいられるか」ではありません。

私が知りたいのは、

「人は何歳になっても、回復できる身体でいられるのか」

ということです。


65歳までと、66歳から

これまでの人生では、

「自分が何を成し遂げるか」

を考えることが多かったように思います。

研究成果を出すこと。

患者さんを治療すること。

本を書くこと。

新しい医療をつくること。

しかし66歳を迎えて、少し問いが変わりました。

65歳まで

自分が何を成し遂げるか。

66歳から

自分が見つけたものを、誰に残していくか。

その一つが、

Recovery Capacity――回復力

という考え方です。


老化とは「時間」なのでしょうか

年齢を重ねれば、身体は変化します。

筋肉量が減る。

免疫機能が変化する。

睡眠が浅くなる。

ミトコンドリアの働きも低下していく。

しかし、同じ66歳でも元気な人もいれば、そうでない人もいます。

そこで私は、

Aging is not time.

Aging is the loss of recovery capacity.

老化とは時間ではなく、回復力の低下である。

と考えるようになりました。


「傷つかない身体」を目指すのではありません

生きていれば、身体は毎日さまざまなストレスを受けます。

暑さ。

感染症。

仕事。

睡眠不足。

運動。

旅行。

人間関係。

食べ過ぎる日もあれば、疲れてしまう日もあります。

これらをすべて避けて生きることはできません。

重要なのは、

Damageをゼロにすることではありません。

傷ついたあとに、

エネルギーをつくり、

炎症を終わらせ、

細胞を修復し、

再び元の状態へ近づける。

この力がRecovery Capacityです。


だから、66歳の私自身で確かめてみます

9月から、私は自分自身の生活を一つの「実験」として考えてみたいと思います。

題して、

AGE 66|THE AGE OF RECOVERY

― Recovery Capacityを生活文化へ翻訳する365日の実験 ―

66歳で、どう眠るのか。

何を食べるのか。

どう運動するのか。

仕事で疲れたあと、どう戻るのか。

旅の翌日、どれくらい回復しているのか。

人と楽しく食事をすることは、身体や心にどんな影響を与えるのか。

そして、その背景にある

ミトコンドリア、

免疫、

炎症、

睡眠、

代謝、

栄養

についても医学的に考えていきます。

この構想は、SNSでも「Science → Life → Recovery → Science」という循環として育てていく方向です。


10月8日、新しい本が発売されます

そして、この「回復力」という考え方を一冊にまとめた新書が、いよいよ来月発売されます。

第1巻

『回復力を取り戻す』

― ミトコンドリア回復医療という新しい健康学 ―

2026年10月8日発売予定

これまで私は、ミトコンドリアについて本を書いてきました。

しかし今回は、さらにその先へ進みます。

ミトコンドリアを研究してたどり着いた問いは、

「老化とは時間ではなく、回復力の低下ではないか」

というものでした。

本書では、

「病気になったら治す」

だけではなく、

病気になる前から、回復できる身体を育てる。

そんな新しい健康の考え方をお伝えしたいと思っています。


秋は「回復」に適した季節です

9月になっても熊本では暑い日が続きます。

夏の疲れは、気温が下がり始めてから現れることもあります。

「なんとなくだるい」

「食欲が戻らない」

「眠っても疲れが取れない」

「以前より歩くのがおっくう」

こうした小さな変化を、単なる「年齢のせい」で終わらせないでください。

身体からの、

「少し回復が追いついていませんよ」

というサインかもしれません。

睡眠、食事、水分、適度な運動、そして十分な休養。

秋は、夏に消耗した身体を整え直す季節です。


🏥 院長より

66歳になって、私は「若返りたい」とはあまり思わなくなりました。

むしろ、

何歳になっても、何かがあったあとに戻ってこられる身体でいたい。

そう思っています。

そしてこれは、私自身だけの問題ではありません。

患者さんにも、

ご家族にも、

これから高齢社会を生きるすべての人にも、

「回復できる」という希望を残したい。

これからの医療は、

病気を治すだけの医療から、

回復力を守り、育てる医療へ。

66歳の一年を、その可能性を自分自身でも確かめる一年にしたいと思います。

暑かった夏が終わり、新しい季節が始まります。

皆様もどうぞ、ご自身の身体が持つ「回復する力」を大切にお過ごしください。

聚楽内科クリニック

院長 武本 重毅

AGE 66|THE AGE OF RECOVERY

Aging is not time.

It is the loss of recovery capacity.