Director's blog
院長日記

8年前に思った「グローバル社会における言語」

武本 重毅

グローバリゼーションと言語
平成23年12月30日 武本重毅

Facebookやインターネットを用いて、簡単にコミュニケーションをとることができるようになった2011年、もうグローバリゼーションは加速的に進み続けることとなった。

 そんな中で、言語もまた進化(あるいは退化?)をみせ始めている。すなわちネイティブスピーカーでなくても意見を言い、意思を伝える手段としての言語(多くは英語)を気軽に使うようになってきた。このためアクセントや前置詞の使い方は、使い手によって様々であり、しかしそれでも意味がわかれば事は足りるという考え方である。

 このことは日本における英語教育にも影響を与えるであろう。形式ばった試験で学んだ英語で満点をとったとしても、実際にインド、中国、タイ、エジプトなどで英語を学んだ人々との会話では、そのアクセントや前置詞の使い方に戸惑い、聞き取れないということは、誰もが経験することである。前置詞だけではない、likeやtoo、動詞の使い方まで、実際には多くの表現が可能なわけであり、ネイティブスピーカーであったとしてもその使い方は幼少から様々な文脈の中で、その文脈に密着した表現を何度も聞いたり使ったりしているうちに自然と記憶に定着したものと考えられる(レクシス英和辞典)。

 したがって、現在のようなグローバリゼーションの中で覚えられていく言語は、それぞれの国から地球全体のものへと進化をとげ、たとえば日本語でも若者独自の言い方、あるいはメールで用いる言いまわしのように、新たな文法や使い方が定着していくのかもしれない。

Author:

武本 重毅

聚楽内科クリニックの院長、医学博士。