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院長日記

老化は疾病-「老いなき世界(LIFE SPAN)」その11:「長寿遺伝子」を今すぐ働かせる寒冷療法

武本 重毅

寒さに身をさらして長寿遺伝子を働かせることができます。

長寿遺伝子を働かせるには

快適とは言えない温度に身をさらすのも1つの有効な手段です。

恒温動物が余分なエネルギーを使うことなく

体温を一定に保てる環境温度の範囲を

「熱的中性圏」と呼びます。

この範囲は狭く

ひとたびそこを出ると

じつに様々なことがおきます。

 

たとえば呼吸のパターンが変わります。

皮膚(人体で最大の器官)へ向う血流やそこを通る血流が変化します。

心拍数が上るか下がるかする、などです。

 

こうした反応は単純な理由で生じているのではありません。

根本的には遺伝子の働きがあります。

体が安定した平衡状態を求めようとすることを

「ホメオスタシス」といい

あらゆる生物に共通する原則です。

さらにいえば

これがサバイバル回路を導く力となっています。

 

だからこそホメオスタシスはいたるところで見られ

とりわけ気温が低い時に顕著に現れます。

 

ときどき多少のストレスを与えて

ホルミシス効果を発揮させることが

長寿への道といえそうです。

Author:

武本 重毅

聚楽内科クリニックの院長、医学博士。