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院長日記

NMNがはたらくミトコンドリア その8:新しい糖尿病治療薬

武本 重毅

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私たち聚楽内科クリニックでは

アンチエイジング治療として

NMNを用いる内服治療あるいは点滴治療を行っていますが

いずれもまだ保険適用となっておらず

自由診療なのです。

 

このため若返りを望むかかりつけ患者さんたちには

保険診療として使用できる薬剤を用いて

血流を改善したり

血管内皮機能を回復させたり

神経機能を修復したり

わたしのジェネラリストとしての役割を果たすべく

日々努力しているわけです。

そこに最近、ミトコンドリア機能回復薬として

新しい糖尿病治療薬が発売となりました。

Tetrahydrotriazine構造を有する新規血糖降下薬です。

グルコース濃度依存的なインスリン分泌を促す膵作用
 
肝臓・骨格筋での糖代謝を改善する膵外作用(糖新生抑制・糖取り込み能改善)という
2つのメカニズムで血糖降下を示します。

 
その作用機序として
 
NAD合成に関わるNAMPT遺伝子の発現増加
 
ミトコンドリア呼吸鎖複合体I 競合阻害(活性酸素産生低下)
が想定されています。
 
このように糖尿病治療をしながら
 
長寿遺伝子も活性化して
 
より健康的な生活を楽しむことができるようになりました。
 
 

Author:

武本 重毅

聚楽内科クリニックの院長、医学博士。