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院長日記

放射線とわたしたちの身体④:放射線被爆の人体への影響

武本 重毅

わたしが今のクリニックをはじめてから気にしていることのひとつが

診療による患者さまへの直接的なあるいは間接的なリスクです。

特に

「元気で活動的に長生き」を提唱している以上、それを妨げる行為(あるいはモノ)を避ける必要があります。

発がんの目安となるのが年間の被ばく線量100ミリシーベルトですが

これ以下でも発がんのリスクはあります。

問題なのは細胞へのダメージです。

放射線は細胞に当たり、細胞の中にある遺伝子の本体であるDNAに傷をつけることがあります。

このついた傷は、体の中に備わっているシステム(サーチュインなど)で修復されます。

少しの傷であれば修復が成功し、元に戻ります。

傷が多ければ修復できずに細胞自体が死んでしまいます(アポトーシス)。

少しの細胞が死んでも、他の細胞が代わりをすれば、その臓器や組織の機能障害は生じません。

 

細胞分裂が盛んで、分化の程度の低い細胞ほど、放射線感受性が高い傾向にあります。

例えば、骨髄にある造血幹細胞は盛んに分裂しながら、血中の各種血液細胞に分化する細胞です。

幹細胞から分裂(増殖)が進んだ未成熟(未分化)な造血細胞の放射線感受性は極めて高く、分化した細胞よりも少量の放射線で細胞死が起こります。
その結果、血液細胞の供給が止まり、血中の各種の細胞の数が減少します。

また消化管の上皮も常に新しい細胞に置き換わる新陳代謝が激しい臓器なので、放射線感受性が高くなります。

一方、成体では細胞分裂をしない神経組織や筋組織は放射線に強いことが知られています。

 

DNAを傷つける原因は

放射線以外にも、食物の中の発がん物質喫煙、環境中の化学物質、活性酸素等があり

1日1細胞当たり、1万から100万箇所の頻度でDNAが損傷を受けているといわれています。

低線量放射線によるDNA損傷は、代謝に伴う損傷に比べて圧倒的に少ないのですが

放射線は局所にエネルギーを与えるために、複数のDNA損傷が複合した複雑な損傷を作ります。

また、放射線による影響の約85%は放射線により生じる活性酸素等が原因であり、約15%が放射線による直接の損傷によるものです。

 

したがって

私たちが提供している「アンチエイジング3本の矢」を用いることで

放射線により生じる活性酸素水素ガス吸入療法で分解し

放射線によるDNA(細胞)のダメージをNMN(ニコチンアミド モノヌクレオチド)療法により活性化したサーチュインで修復し

放射線感受性が最も高い幹細胞から分裂(増殖)が進んだ未成熟(未分化)な造血細胞のための環境をエクソソーム療法で整えますので

本日ご紹介したような放射線被爆による人体への影響も抑えて

「長寿」と「美容」を獲得しているのかもしれません。

 

Author:

武本 重毅

聚楽内科クリニックの院長、医学博士。