老いなきを世界を読み解く7つのKeywords
「LIFE SPAN 老いなき世界」を読者が読み解くうえで、とくに重要となる7つの用語について解説します。
1.DNA
デオキシリボ核酸の略.織胞が機能したり
ウイルスが増殖したりするのに必要な情報があり
いわば「体の設計図」です。
ねじれた「はしご」のような二重らせんの形状を持ち
はしごの左右の長い棒に相当するのは「鎖」と呼ばれ
2本は逆向きになっています。
アデニン(A)、グアニン(G)、シトシン(C)、チミン(T)の4種類の塩基が並び
AとT、GとCが引き合う性質を持ちます。
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2.サーチュイン
寿命を調節する酵素です。
酵母から人までさまざまな生物で見つかっており
適切に機能するためには
NAD(細胞内の500余りの化学反応で使用される化学物質)を必要とします。
タンパク質からアセチル基やアシル基を除去することによって
ストレスや病気、死から細胞を守るようタンパク質に指示を出します。
絶食中や運動中には、サーチュインとNADの濃度が上昇します。
サーチュインを活性化させることで
老化を予防でき
健康な長寿が手に入ると考えられています。
3.エピゲノム
遺伝子の動きを決定するものです。
生物は
4つの塩基配列によって決まるゲノム情報だけではなく
エピゲノムによって遺伝子の働きをコントロールされています。
エピゲノムの変化やノイズは
あらゆる生物の老化を進行させる主な原因の1つとなっている可能性があります。
エビゲノムの状態を制御すれば
老化を止めたり
若返りさえも可能になったりすると考えられています。
4.ホルミシス
死なない程度の毒は
何でも体のためになるという考え方です。
一定程度の生物学的ダメージやストレスを与えられると
体は修復プロセスを始動させ
細胞の生存や健康効果が得られると考えられています。
5.メトホルミン
ガレガソウという植物由来の分子です。
2型糖尿病(加齢に伴う糖尿病)の治療に使われ
長寿薬となる可能性を秘めています。
6.NMN
ニコチンアミドモノヌクレオチド
NMNは
NADを増加させ
NADがサーチュインの燃料となります。
高齢マウスに
NMNの注射を1週間続けるだけで
若いマウスと遜色なくミトコンドリアが機能するようになることが確認されました。
7.細胞のリプログラミング
細胞を変化させることによって
ある種類の体組織から
その発達の前段階へと戻すことができます。